天平・鎌倉にかけて高僧行基・源頼朝・文覚上人などの歴史を動かした人物がこの地をを訪れたり関与した
「かしも大杉地蔵尊」を中心に鳳慈尾山大威徳寺など千数百年の歴史と伝説を今に伝える加子母村小郷と
渓流沿いに乙女滝・ねじれ滝・和合の滝・夫婦滝など清流乙女渓谷のたどり日本二百名山の
「小秀山(こひでやま1981m)」散策記録です。
加子母(かしも)大杉と地蔵尊そして乙女渓谷と小秀(こひで)山 |
加子母総合事務所パンフレットより |
大杉を中心に民家が点在する小郷の集落 |
旧加子母村小郷に近づくと大杉が目に留まります。
インシーズンになると駐車場も満車 |
大杉権現 |
現地説明版 |
はるか天平・鎌倉のロマンの地 |
源頼朝・文覚上人がこんな辺境の地の地蔵尊を縁につながり歴史を作り出していきました。
壮大な歴史の流れで、この地に |
地蔵堂が小郷に祀られるまで |
文覚上人と源頼朝と地蔵尊 |
波乱万丈の文覚上人の終焉の地 上人墓とナメクジと映画「地獄門」 |
頼朝公と地蔵尊 |
鎌倉石のいわれ 地蔵尊体を背負い同行して、この地に土着し一堂を建立、堂守として生涯を終えた「紀成恒(きのなりつね)の墓と云われ、あらゆる困難を乗り越え尊体をこの地へ導いた成恒の徳を称え、泥砂の汚れを防ぎ、世紀を重ねて守り継がれている。 源頼朝はこの地へ来ていた 源頼朝は初めて大威徳寺参詣のため小口(小郷)に来て、地蔵尊(当時の地蔵尊は現在地より西三百mの字堂垣戸)に参詣し、堂前に安置されてある三ツ石に霊験を感じ、跪座し、大威徳寺盛隆と、時の平和を祈願したと伝えられている。 地元では、この石を鎌倉石と呼び大切に保存している。(石は後年現在の地に移転され祀られている) (加子母総合事務所パンフレットより) |
多宝塔(十三重の塔) |
乳子の池伝説 |
加子母大杉は知っていましたが!
まさかこの地に鎌倉幕府の将軍源頼朝が訪れたり、北面の武士遠藤武者盛遠のちの文覚上人が壮大な七堂伽藍の
鳳慈尾山大威徳寺を創建したりした事は知りませんでした!
それが高僧行基が「一刀三礼(いっとうさんらい)」で彫り上げた瀬田大寺(滋賀県栗田郡)にあった地蔵尊をこの地に
移した縁だったとは歴史のロマンが満ち溢れた加子母でした。
地蔵堂へお参りして本日の目的乙女渓谷へ向かいます |
小秀山登山口 |
加子母大杉から1.5kmほどで乙女渓谷キャンプ場管理棟へ着きます
駐車場・トイレなどが整備されています。 |
管理棟の軒下に阿寺断層地震観測点、乙女観測局がありました
阿寺断層 |
登山口は管理棟の脇を通り橋を渡ります。
乙女渓谷に架かる木橋を渡ります |
乙女渓谷を渡るとキャンプ場(バンガロー村)があります。
乙女渓谷の森から出発
乙女渓谷は、キャンプ場から乙女淵・屏風岩・ねじれ滝・シャクナゲ群生地・和合の滝・夫婦滝の展望台 |
コースの特徴 |
では乙女渓谷へ出発
出発は10:00
木製のルートは足に優しく快適な登山です
岩場で険しいルートをよく整備したものだと感心します |
「乙女渕」まで来ました
乙女渕 |
木製のデッキルートは足に優しく快適です
足場の悪い岩場に立派なデッキルートを通すには大変だったと想像されます |
屏風岩 |
岩までの距離が近く画像に収まりません |
このデッキルートがなければ、とても登れるルートではありません。 |
ねじれ滝まであと400m |
川風に当たって一休み |
碧水湖(へきすいこ=湖とは少々オーバー) 通称めんぱ淵
ねじれ滝
ねじれ滝到着 出発から20分 |
落差18mのねじれ滝 |
自然がつくりだした造形美 |
シャクナゲ群生地 登山口から650m 夫婦滝まで1,300m |
和合の滝
和合の滝 出発から30分 |
声の泉(耳をすますと乙女のささやきが・・)
登山口から860m 夫婦滝まであと 1、095m
落石のあった橋
避難小屋
避難小屋 |
鍵はかかっていません(トイレはありません) |
室内は簡素で備品はありません |
夫婦滝まであと600m
夫婦滝展望台まで来ました。
夫婦滝までは少し遠いが二つの滝がきれいに見えるポイントはここだけ! |
登山口から約55分 |
しばらく登ると左手に烏帽子岩が見えます
この付近はガレ場ですので足元ばかり見ていると小さな標識を見落としますから注意! |
アングルが良いと烏帽子に見えます |
長い年月で風化して出来た岩の造形美 |
ルートを外れ岩の上に登ると夫婦滝が近くに見えます
ここまで来れば夫婦滝までは130mほど |
左が男滝 右が女滝 |
夫婦滝まであと少しガンバレ!
夫婦滝到着 (登山口から1時間半)
ここからは男滝だけしか見えません |
高さ80mから流れ落ちる男滝 |
滝壺は見えません |
一部のガンバリ屋さんは二の谷・三の谷合流点まで上り三の谷ルートを下るコースに挑戦するため出発しました |
ここから先のルートは岩場で大変なコースです この先70分に「カモシカ渡り」と言って高さ7mの岩を越える小秀山最大の難所があります。 その先20分後に三の谷分岐へ出ます。我々の先の班はここから登山口まで戻るルートで下るはずです |
我々はゆっくり下ることにしました
最近の雨で落石があり木製ルートが壊れたままとなっています |
帰りはゆっくりと乙女渓谷美を堪能しながら下りました |
歴史と渓谷美を堪能できるルートで満足しました。